明石市が養育費の保証?
母子家庭のうち、養育費を貰えていない割合が7~8割と高く、子の貧困問題に直結する問題について、明石市が画期的ともいえる制度を導入することになった。
この制度というのが、簡単に言うと、
- 明石市が養育費保証会社に保証料(上限5万円)を母子(あるいは父子)家庭に代わって支払う。
- 養育費が未払いになった場合に、母子(あるいは父子)家庭は、保証会社から未払い養育費を貰う。
- 保証会社は本来養育費を払う側に、代わりに払った養育費を請求する
という形になる。
税金から養育費を払うなんてという声もあるが、あくまで保証料(上限5万円)を負担というだけで、膨大な養育費を払うわけではない。
仮に、母子家庭が生活保護を貰うことになったとしても養育費は収入としてカウントされ(それで、生活苦から脱出できるかどうかは別として)保護額が減るので、ちゃんと養育費を払ってもらえた方が市としてもありがたいのは確実だ。
そして、本来養育費を払う側に保証会社(=第3者)からの請求が来ることになる。
元妻でもない、業者から請求が来るというのは結構なプレッシャーになるかもしれない。
ましてや、保証会社というのは債権回収のノウハウもあるので、回収率の高さが見込めるだろう。

養育費
問題点は?
さて、改めて対象となる母子(あるいは父子)家庭は
対象は、調停調書や公正証書などで養育費を取り決めた市民。債務保証や債権回収などを行う企業に、市が養育費の1カ月分(上限5万円)を保証料として支払う。支払いが滞れば、企業は受け取り側に養育費を保証し、相手方への債権回収を担う。モデル事業として1年間実施し、本格導入の可否を検討する。
出典:神戸新聞 2018年9月21日
となっている。
離婚において、圧倒的に数が多いのが、協議離婚。およそ9割がこの形式。
次が調停。調停が不調に終わると裁判(もともと離婚は調停前置主義なので、先に離婚を求める調停を起こす必要があります)へ。
おそらく、調停調書で養育費の取り交わしや、公正証書を取っている人はかなり少ないのでは?と思われる。
なので、モデルケースとして成果を上げることが出来たとしても、現状どれくらいの対象者がいるかが、未知数だ。
明石市しか養育費保証費用助成政策に乗り出していないのか?
明石市に住んでいて、離婚を考えているあるいは、調停調書なり公正証書なりで養育費についての取り交わしをしている人にとっては朗報だが、他にそういったところは無いのか?
あるいは、どこの保証会社がこの業務を受けるのか気になり、調べてみた。
すると、1社、社名が上がって来た。
「株式会社イントラスト」だ。
この会社は、
- 家賃債務保証
- 医療費用保証
- 介護費用保証
- 養育費保証
とかなり幅広い保証業務をしている。
家賃保証業務などは、そういう業者があることは知っていたが、医療費保証(入院時の保証人の代わり)や、介護費保証など、幅広くやっている。
イントラストの養育費保証は?
詳しいことは株式会社イントラストのHPを見て頂きたいのだが、
- 審査に必要な書類(養育費に関する合意書・離婚協議書・調停調書・公正証書など)が最低限必要になる。それプラス、養育費を支払う側の審査あり。
- 審査に通れば、保証契約を結び、養育費の1か月分を保証料として支払い、保証開始。
- その後は1年更新で保証料を払うことにより、保証契約が継続。
という具合。
もし、この間に保証料の未払いがあると、保証会社から養育費を受け取る側に、月額の養育費相当額が代わりに支払われる。
そして、本来養育費を支払う側に未払い分を請求することになる。
この養育費を支払う側が連絡を受けて、保証会社へ未払い分を支払ってくれれば良いが、払わないとなると、保証会社は債権回収に当たることになる。
保証会社はどうやって回収するのか?
保証会社が債権(ここでいう、未払いの養育費)を回収する場合、どのようにするか。
ここは、私の推測だが、
- まずは、電話で督促。
- 電話に応じなければ、郵便にて督促
- それでもダメなら、支払督促(裁判所でする手続き。通常の訴訟より簡単に決着がつく。)
と段階を踏んでいくのでは?と思う。
養育費を支払う側が引越しをしていたら?
さて、上に挙げた順序で一つ疑問が上がったのでは?
「養育費を支払う側が引越ししたら、住所が分からなくなるのでは?」
という懸念。
でも、ここで「債権回収」という目的が役に立つ。
実は、債権を持つ金融機関等は、債務者(養育費を払う側)の住民票を取得することが出来るのである。
住民票や戸籍の証明の第三者請求について
法人等の第三者が住民票や戸籍の証明を交付請求できるのは、住民基本台帳法第12条の3第1項及び戸籍法第10条の2第1項に基づき、以下の場合となります。
- 自己の権利を行使し、又は自己の義務を実施するために住民票の記載事項を確認する必要がある場合
- 国又は地方公共団体の機関に提出する必要がある場合
- その他、住民票の記載事項を利用する正当な理由がある場合
住民基本台帳法第12条の3第1項の正当な理由にあたるものの例
- 債権者が債権回収のために債務者本人の住民票を請求する場合
- 生命保険会社が生命保険金の支払いのために所在のわからない契約者の住民票を請求する場合
戸籍法第10条の2第1項の正当な理由にあたるものの例
- 公証役場で遺言書を作成するにあたり、相続人に指定する兄弟の戸籍謄本を提出する必要がある場合
生命保険会社が保険金受取人である法定相続人の特定のために請求する場合
出典:豊島区ホームページ
上は豊島区ホームページから引用だが、赤字の部分がこのケースの該当部分であり、保証会社がちゃんと債務者(養育費を払う側)に対して債権があることを証明できれば、債務者の住民票を発行して貰えるのである。
実際に養育費が未払いになっている人が債権者として住民票を発行して貰えるかどうか、その証拠を提示できるか、その点については、業者の方が有利かもしれない。
これから子供を連れて離婚を考えている方へ
離婚したいけど、養育費を払って貰えるか心配という不安が一番によぎるかもしれませんが、こういった業者もあるので、利用を考えてみるもの一つの手だと思います。


コメント